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Sun たいようのいろは、元気をくれるいろ。
原発事故後、外に出ること、太陽をあびることは、常に放射性物質のこと、放射線量のことと結びつけて語られるものになってしまいました。それでも、太陽のあたたかさや明るさは、心を晴れにしてくれる。太陽のいろは今でも、私たちに元気をくれるいろです。
Girls Voice - Sun たいようのいろ
「外で遊ぶ。そんなあたりまえのことが出来なくなってしまったことが悲しい。」
「洗濯物を干すことや、お布団を干すこと。それが家族のケンカの種になってしまう。それでも、おひさまの匂いはうれしい。」
「除染した公園で遊んだ。子どもも大人もみんな楽しそうだった。これまでどれだけ太陽に元気をもらっていたか気が付いた。」
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Sky そらのいろは、つながりのいろ。
3 月11 日、地震の後に見上げた暗い空は、絶望の象徴みたいに見えました。だけど、どこまでも広がる空を見上げると、遠く離れた大切な人へ、想いを馳せることもできました。空のいろは、あたたかなつながりを思い出させてくれるいろでもありました。
Girls Voice - Sky そらのいろ
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「地震が起きて、事故が起きた後、見上げた空はなんとなく暗く見えてどんよりしてた。」
「空はつながってるのにどうして福島だけ差別されるんだろうと思った。」
「空を見ると、たくさんの人からかけてもらったあったかい言葉を思い出して、つながってるから大丈夫だって思えるようになった。」
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Sea うみのいろは、優しいいろ。
津波のあと、海はとても恐ろしいものでした。汚染された海が、元のようにきれいに戻る日がくるのだろうかと悲しい気持ちになることもあります。だけど、静かに波打つ海は、全てを包みこむ優しさを持っているようにも見えます。
Girls Voice - Sea うみのいろ
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「海はとてもきれいで、明るくて大好きだったけど、津波の恐ろしさがまだぬぐえない。」
「人間の都合で、海を汚してごめんなさいと思う。」
「猪苗代湖に沈む夕日を見て感動した。人を飲み込む怖いものだと思っていたけど包み込んでくれる優しいものなんだなと気がついた。」
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Food たべもののいろは、実りを願ういろ。
事故後、たべものに関する不安が、いさかいの種になることも多くありました。採れたてのおいしい野菜や果物は、ふくしまの自慢だったはずなのに。いっそ何も気にしない方が、楽に暮らせるのかもしれない。でも、こころの奥に残るもやもやした気持ちにも気づいてしまう。そんな中、自然に囲まれた豊かな暮らしを取り戻そうと、がんばり続けている人たちもいます。この努力が、少しずつ実っていくことを信じて。
Girls Voice - Food たべもののいろ
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「庭でとれた野菜を食べるか食べないかで母と、毎日ケンカをしてしまって。母もわたしもどちらも悪くないのにけんかしてしまうことがただただ悲しかった。」
「育てても、捨てられる果物がたくさんあった。震災で失われたのは人の命だけじゃない。」
「桃・柿・りんご。季節ごとに果物をたっぷり楽しむ暮らしがあった。」
「気にしなければ楽になれるとわかっているけどなかなかできない。」
「ちゃんと測定しても売れない野菜。果物。買いたたかれる現実。どうすればいいの?と思う。」
「それでもやっぱりあまくておいしい桃やりんご。こんなにおいしかったけ?と思った。」
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Mount 山のいろは、問いかけるいろ。
ふくしまには、美しい山がたくさんあります。震災後も春には梅や桜、秋には紅葉と、季節ごとに表情を変える山は、私たちの誇りです。しかし今、山は線量が高く、近づきづらい場所でもあります。
Girls Voice - Mount やまのいろ
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「磐梯山・安達太良山・吾妻山・花見山。福島にはたくさんきれいな山がある。」
「線量が高いと言われている山で、きれいに色づいた落ち葉を見て、悲しくて泣いた。」
「住宅を除染してもどんどん山から放射能が下りてくるから、意味がない。わるもののようになった山がかわいそう。」
「おばあちゃんとキノコ採りに行くのがめんどくさかったけど、できない今、すごく後悔している。」
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Flower はなのいろは、いのちの力のいろ。
原発事故後、外に出ること、太陽をあびることは、常に放射性物質のこと、放射線量のことと結びつけて語られるものになってしまいました。それでも、太陽のあたたかさや明るさは、心を晴れにしてくれる。太陽のいろは今でも、私たちに元気をくれるいろです。
Girls Voice - Flower はなのいろ
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「子どもの頃、シロツメクサで冠を作ってあそぶのが好きだったけど、いまの子どもたちには、それをしちゃいけませんというのが苦しい。」
「こんな状況でも、花は咲くんだって。生命力の強さに励まされたな。」
「みんな笑顔が戻りますようにと全国からたくさんのひまわりの種が届けられた。うれしかった。
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Animal どうぶつのいろは、言葉を持たない声のいろ。
どうぶつのいろは、言葉を持たない声のいろ。
ペットや家畜としてふくしまで暮らしていたさまざまな動物たちも、震災で傷ついています。人間のように声をあげることができない動物たちに何ができるのか。わたしたちも考え続けています。
Girls Voice - Animal どうぶつのいろ
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「避難するときにペットは連れて行ってはダメだといわれた。家族なのに。」
「家畜農家は命を置き去りにしなければならなかった。」
「警戒区域からペットを救い出す支援が続けられ、里親として育ててくれる方がたくさんいる」
「避難区域では野生化した動物が家をあらしている。」
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Human ひとのいろは、ぬくもりのいろ。
ふくしまというだけで差別したり、自分とは関係ないことのようにふるまう人の声に、傷つくことがあります。
でも、手をさしのべてくれるのも人。何世代もつながれてきたいのちの温度を感じながら、前を向いていきたいと思っています。
Girls Voice - Human ひとのいろ
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「そう遠くない将来に子どもを産みたいと思っていたけど、今の福島で子どもを産み育てていいのか不安。」
「差別するような言葉がいろんなところから聞こえてきて悲しかった。」
「福島のためになにかしたいと力を貸してくれる人がたくさんいてうれしかった。」
「どん底から救い出してくれたのは人だった。」
「改めて家族の大切さを感じた。」
「せっかくもらった命をつながないといけないと思った。子どもや孫につながなきゃ。」